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薬局に図書館をつくっちゃえ! 薬局の可能性を追求する若き挑戦者たち
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薬局に図書館をつくっちゃえ! 薬局の可能性を追求する若き挑戦者たち

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2021年7月にスタートした薬局・薬剤師のコミュニティ「MusuViva!」

大好評だったオンライントークライブ「Viva! Cast 調剤室の小窓から」から3カ月。早くも第二弾が開催されました。

今回のキーワードは「マネジメント」「地域貢献」、そして「薬剤師としての視野の広げ方」について。初回に引き続きハザマ薬局の橋本さん、そして新たに会喜地域薬局グループの岡本さんが登場しました。

岡本さんが勤めるひのき薬局は、建て替えプロジェクトが進行中。なんと、新たに図書館の併設を計画しているとか……! 岡本さんの狙い、そして世間一般がイメージする薬剤師としての業務領域を大きく超えて活躍する二人の原点とは。

<スピーカー>
会喜地域薬局グループ 管理薬剤師・グループリーダー 岡本直也さん
ファルメディコ株式会社 ハザマ薬局 地域連携推進室 室長 橋本倫季さん

<モデレーター>
株式会社メタルファーマシー 代表取締役 川野義光さん

若手薬剤師が直面するマネジメントの壁

川野:記念すべき第二回目ですね。はじめに自己紹介をお願いします。まずは「ナッツ食い蔵」の岡本さんから! よろしくお願いします。

岡本:あだ名お願いしてましたけど、まさかそうくるとは(笑)そんなにナッツは食べていないのですが......命名いただきました岡本です(笑)。

福島県会津若松市にある会喜地域薬局グループのひのき薬局に勤めています。内科の門前かつ包括支援センターの隣にあり、施設調剤から在宅調剤まで手がけています。

川野:ありがとうございます。続いて、「窓ガラス正拳突きマン」の橋本さん、よろしくお願いします。

橋本:手が血だらけになりますね(笑)。たしかに、空手は十何年もやっていましたけども......(笑)。

私は、大阪のハザマ薬局に勤めています。出身は徳島県で、2022年で薬剤師としては7年目。在宅調剤がメインですが、2022年3月から管理者になったため右往左往しながら日々過ごしています。前回出演したとき「次回どなたか指名してもらえませんか? 」と言われて、岡本さんを指名させていただきました。今日はよろしくお願いします。

川野:お二人とも30代で共感できるところがたくさんあるのではないでしょうか。橋本さんはマネジメントに苦労しているそうですが、岡本さんは以前より管理者としてマネジメントに携わっていますよね。マネジメントについてはどう感じていますか?

岡本:個人的には人の成長に関われることは好きですし、割と早い段階からマネジメントに携わりたいと思っていました。最近はマネジメントに時間を割けていないので、あまり大きなことは言えないのですが……(笑)。

川野:人の成長に関わった具体的なエピソードはありますか?

岡本:薬剤師の変化が見られたときは嬉しかったですね。2週間〜1カ月に一度、管理者が薬剤師と一対一で話し合う1on1の場で「目標が明確になった」「考えが整理できた」といった声を聞けると、モチベーションにつながります。最近、ある薬剤師が「腎機能について薬局で把握できるようにしたい」と言っていたので、診療所に掛け合ったところ、実現に向けて検査値を共有してもらえるようになりました。そういうところに関われると、充実感を覚えます。

川野: 診療所が検査値を共有してくれるのは、極めてレアなケースですよね。

岡本:とてもありがたかったです。最近はトレーシングレポートのやり方も、患者さんの状況や変化を伝えるだけのものから提案型に変更してみたんですよね。ざっくり言うと「腎機能の数値によっては、薬剤の量を変える必要があるので、詳細を教えてください」と。さらに、その後ドクターと対面で説明し、きちんと納得してもらえました。

橋本:もともとのドクターとの関係性はどうだったんですか?

岡本:もちろん関係性は良好でした。ベースがあったからこそ、協力してもらえた部分は大いにあると思います。

橋本:とはいえ、ものすごい実行力ですね(笑)。

岡本「やりたい」と言ってることを実現するためのサポートが好きなんですよね。本当は薬剤師の支援に全力を注ぎたいんですが、今は時間が足りない。1on1も全然できていないし。一緒にランチして、雑談の中から本音をキャッチするのが精一杯ですね。ランチミーティングの費用を補助してくれる制度があるので、存分に利用しています。もちろん新型コロナ感染者数が増えているときは控えていますが。

川野:ランチミーティング、橋本さんもいかがですか?

橋本:2021年10月に異動したばかりなので、まだ食事にすら行ったことがないんですよ。でも、薬局内で1on1やるよりも、食事しながらの方がヒントやアイデアは出てきそうですよね。ぜひ参考にしたいです。

なぜ薬局が地域貢献に取り組むのか

川野:岡本さんが働くひのき薬局は、建て替えプロジェクトを進めていますよね。建て直しにかける想いを教えてください。

岡本もともとの店舗はものすごく狭くて、絶句するレベルだったんですよ。だからこそ患者さんとの距離は近かったけれど、これからの薬局のあり方を考えるとやはり手狭で。場所的な制限がチャレンジを妨げるようなことがあってはいけないので、思い切って立て替えることにしました。

橋本:しかも図書館も併設するんですよね。やはり、地域のコミュニティスペースのような場所にしていくことが狙いなのでしょうか。

岡本:おっしゃる通りです。最近では隔週で図書館運営講座を受けていて、昨日も参加してきました。目玉企画は「一箱本棚オーナー制度」です。たとえば橋本さんに月2,000円で本棚のオーナーになってもらい、自分の本を設置・貸出できるシステムです。静岡県焼津市にある私設図書館で始まった制度なのですが、うまく利用して本を通じていろいろな人が集まるコミュニティにしていきたいですね。

橋本:本を通じた交流とは、具体的にどういうことですか?

岡本:あまり明確には定義していません。たとえば本の最後のページにメッセージカードを入れて、読んだ人たちがやり取りできるようにしてもいいですし、川野さんのようにSNSでの発信に力を入れている方であればTwitterアカウントを載せてもいいかもしれません。オーナー同士の交流もできると思います。地域の方たちを巻き込みながら、本と場所をきっかけに交流を生んでいきたいですね。

川野:なぜこんな企画を思いついたんですか? 

岡本:すごくシンプルなのですが、本がとても好きだからです。プライベートは「本を読む」か、「音楽を聴く」か、「子どもと遊ぶ」ぐらいですから(笑)。

川野:利用には会員登録が必要ですか?

岡本:会員制を想定しています。最初に登録料として数百円程度支払っていただいたら、以降は無料で利用できます。

川野:確かに、図書館と薬局とは相性が良さそうですね。

岡本地域の医療系や介護系の人たちが集まる場になると、なおいいですよね。私たちが読むような専門書は、地方の書店には並ばないので。専門書を気軽に手に取れるような場所にしていけば、それだけで足を運びたくなると思います。専門書を通じて医療系や介護系の人たちに横のつながりが生まれるだけでも、地域の医療にとっては意味がありますから。

橋本:めちゃくちゃいいですね。

川野:橋本さんも図書館を始めてみてはいかがですか?

橋本:本を読んでいないのがバレませんか(笑)?

川野:何を載せてもいいなら、橋本さんのnoteでもいいんですよね??

岡本:そうです、そうです。焼津の図書館だと、自分が実施しているクラウドファンディングのパンフレットとか置いてる人もいますからね。本当に自由です。

楽しいと思うことをやり続けるだけ

橋本:そもそもの話なのですが、岡本さんは岐阜県出身ですよね。会喜地域薬局グループのある福島は自分が生まれ育った場所とは違う土地なのに、地域貢献にまで目線が向いているのはなぜなのですか?「なぜ薬剤師になろうと思ったのか」というところから教えてください。

岡本:薬剤師になったのはたまたまで、他に受かるところがなかったからです(笑)。もともと薬剤師になるつもりは全くなかったんですが、2浪して親から「資格を取れる大学へ行ってくれ」と言われて新潟薬科大学を受験しました。「これで親との約束は果たした」と思って他の大学も受けたら、ことごとく落ちまして。結局、新潟薬科大学へ進学するしかなかったネガティブな例です。

橋本:在学中はどのように心境が変わっていったんですか?

岡本:有機化学が好きだったので、ギリギリまで大学院への進学を考えていました。転機となったのは、国家試験まであと3カ月のタイミングで友人が申し込んでいた会喜地域薬局グループの会社説明会へついて行ったことです。

橋本:何が印象的だったのでしょうか?

岡本:当時代表取締役社長(現・相談役)の馬場洋典の存在ですね。彼の言葉からものすごくエネルギーを感じて「この人のところで一緒に働いてみたい」と思いました。学生時代、薬学にはあまり興味はなかったけれど、彼と出会って「ここなら成長できる」と感じ入社しました。当初「まずは修行だと思って10年」と思っていましたが、気がついたら15年経っています(笑)。

橋本:入社当初は地域貢献のようなことは考えていなかったわけですか?

岡本:全く考えていませんでした(笑)。薬剤師として働く過程で視野が広がっていきました。

橋本:一体、何があったんですか?

岡本:自分でもよくわからないんです(笑)。しかし、ひのき薬局への配属になったことは大きいですね。責任者としてある程度裁量のある仕事を任されるようになったことで、目線が上がり、世界が広がっていく感覚はありました。すごくエキサイティングで、気がついたらこんなことになっていました(笑)。

橋本:非常に共感できます。川野さんはいかがですか? 川野さんも似たようなタイプだと思うのですが。

川野:え、僕ですか? うーん……確かに薬剤師になった頃と今とでは全く違いますね(笑)。でも、僕としてはすごく自然な流れというか、「目の前の課題と向き合い続けていたら、気がついたらここにいた」というニュアンスなので、岡本さんの話は非常に納得できます。「やることがない」と言う薬剤師の方がいらっしゃいますが、「え〜? あるんちゃう?? 」と思いますけどね。

岡本:「やることがない」と言ってしまうのは、すごくつまらないですよね。例えば「フレイル」という言葉がありますが、始まりはいつも「社会とのつながりが無くなること」から始まると言われていて。だからこそ、一箇所にとどまっていたらいずれは絶対に引きこもって社会との距離ができてしまう。生き生きとするためにも常に視野を広げていきたいと思っています。

橋本:「その原動力は何なのか?」と聞かれると思うのですが、何と答えています? 川野さんは「楽しいと思うことをやっていただけ」だと思うのですが、人への説明はとても難しくないですか?

川野:めちゃくちゃ難しい(笑)。

橋本:自分なりに考えてみたのですが、僕がnoteで色々と発信していることも含めて、そこまで崇高な想いはないと思っていて。それよりももっと場当たり的じゃないですか。「患者さんがよくなっていくのは嬉しいから、ひとりでも多くの人に良い医療体験を提供できるよう、レガシーな業界を変えていきたい」という。ちょっと酔狂だし、無謀だけど、だからこそ人生をかけて取り組める。“人生をかけた壮大な暇つぶし”ぐらいのニュアンスですよね。

川野:暇つぶし(笑)。でも、おっしゃる通りですね。めちゃくちゃ刺さりました。人間、役割を見つけられてナンボですからね。

岡本:本当にその通りですね。私たちは役割を見つけられたわけですね。

川野:そろそろ時間ですので、お二人に今後の暇つぶしについて聞きたいと思います。

橋本:すごくシンプルですが、「薬剤師を変えることで地域医療を変える」に尽きます。一生かけて追いかけていきたいテーマです。

岡本:まずは薬局の建て替えですね。図書館をつくって、地域の人たちとの交流の場にしていきたいと思います。

川野:いや〜楽しかったですね。今日はありがとうございました!


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「⽇本の医療体験を、しなやかに」をミッションに、患者満足と薬局の働き方改革を支援する薬局体験アシスタント「Musubi」を展開するヘルステックスタートアップ・株式会社カケハシ(KAKEHASHI)の公式noteです。カケハシにまつわるヒト・モノ・コトを幅広くお伝えしていきます。