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日経BP Marketing Awards受賞! 快挙を掴んだマーケティングチームの地道すぎる取り組み

2022年3月8日、カケハシの薬局体験アシスタント「Musubi(ムスビ)」の広告が、日経BP主催の「第8回(2022年)日経BP Marketing Awards」の銀賞に輝きました。日本マイクロソフトや住友林業といったそうそうたる顔ぶれの中に、私たちカケハシの名前が……。この驚きと感動の裏側を、「Musubi」広告プロモーション戦略を手がけたマーケティングチームのメンバーに語ってもらいました。

コンバージョンとブランディングを両立させるために

ー改めて、今回の広告プロモーションについての解説を。

高田:薬剤師向け情報誌「日経ドラッグインフォメーション」(以下、日経DI)の純広告にてMusubiの認知向上とプロダクト理解の促進を目的に2021年度さまざまなトライ&エラーを繰り返しながら、実施したものです。

半年に一度、カケハシのブランドイメージをマーケットリサーチし、「どのくらい変化が与えられたか」を意識してトラッキングしていました。具体的にKPIを設定しているわけではないのですが、「薬局がシステムを変えようとしたときに手の届く範囲にMusubiに関する何かしらのコンテンツがあれば商談につながるはず」と信じて、やってきました。

ー受賞の要因は?

佐藤:個人的に考えているのは2つです。
1つ目は、デザインの統一。年間にわたってバリエーションを展開すること自体初めてだったので、毎回「今回はこんなことを伝えたい」とテーマを設定して内容を考えてきたのですが、一貫してMusubiからの発信であることがブレないようにデザインやカラーを統一しました。

▲受賞作品の一例(左:9月号、右:12月号)

もう1つは、同梱物や自社コンテンツへの誘導です。マーケティングメンバーの植村・辻井につくってもらったユーザー事例や関連LPなどへの誘導は意識的に取り組んできました。

▲コンテンツの制作ディレクション、進行管理を担当している佐藤。

高田:チーム内でも「単なる純広告だと意味がないよね」という話をよくしていて。何かしらの成果につながり、かつブランディングとして「Musubiを使っている薬局って、いいよね」と感じてもらえるようにするための方法を意識して、議論してきました。

ー受賞は狙っていた?

高田:いえ、全く!

佐藤:恥ずかしながら、このような賞の存在すら知らなかったので、高田から聞いたときは「え! そうなんですか!?」と(笑)。

高田:とはいえ、やはり第三者的な立場から私たちの活動を評価してもらえたのはすごく嬉しかったですね。

マーケティングが担う領域は多岐にわたる中で、業界紙への純広告などは投資対効果を証明することが難しく、売上に貢献することを強く意識しているものの、実感は得にくい状態で。いくら知恵を絞って企画を練っていても「まだまだやれるんじゃないのか」と足りない部分にばかり目が行きがちだったので……。

ひとつの節目で名だたる企業と同じ並びで評価してもらえた部分はシンプルに嬉しかったし、やり切ったチームの仲間には感謝の気持ちでいっぱいです。

植村:純粋に日経BPのように影響力の大きなメディアが評価してくれたのは嬉しかったですね。特に事業内容が専門的なカケハシにスポットライトが当たったことは、自信にもつながりました。

辻井:何より、すでにMusubiを導入してくれている薬局の皆さんに感謝ですね。薬剤師の皆さんの声があったからこそ生まれたコンテンツもたくさんありますから。

▲Webマーケティング担当の植村。

アイデアの種は、社内に落ちている?

ー今回のプロモーションで特に苦労した点は?

高田:特に大変だったのは、辻井と佐藤だと思います。毎月締め切り前になると、いつも二人は頭を抱えながら企画をひねり出していました。

辻井:そうですね(笑)。カケハシはちょっと特殊な環境で、企画のヒントが社内にあるんです。高田や植村のようにマーケティングに強いメンバーもいるし、セールスがリアルな声を教えてくれるし、なんなら薬剤師のメンバーもいる。企画のタネはそこらじゅうに落ちています。

佐藤:社内のSlackに「顧客の声チャンネル」があるのですが、実際にユーザーの声からアイデアをもらったこともありましたね。

辻井:ただ、タネの皮が硬いというか、カケハシのメンバーは毎日「薬局DXとはなにか」を薬局の外側から考えているので、そうして社内で議論している内容をそのまま発信しても興味を持ってもらえない可能性は非常に高いと思っていました。たとえば、キャッチコピーに「薬局DXの本質とは」と書いても、ユーザーに最短距離では届かない。一瞬で興味を持ってもらえて、中身を知りたくなるコピーや企画を考えなくてはいけないわけです。そのために、なるべく身近なものとして受け取ってもらえるよう切り口を工夫するのですが、なかなか難しくて。そのあたりは結構苦労しましたね。

私自身、どちらかというとアイデアを拡散するタイプなのでワーワー言いながら、高田や佐藤から「これはいいですね」「言いたいことはわかるけど全然ハマってないですね」などと厳しくもあたたかくジャッジしてもらっています。

▲コンテンツの企画・制作を担う辻井。

佐藤:私はこれまでコンテンツクリエイティブに関わった経験がなかったので、基本的には辻井のアイデアをもとに外部パートナーと相談しながら進めていきました。基本的にアイデアが辻井頼みだったので、さぞかし大変だっただろうと思います(笑)。

高田:しかも、同封DMは読み物としても非常にリッチなコンテンツですからね。企画だけではなく、構成までやり切ったのは本当にすごいことだと思います。

ー工夫した点は?

高田:ひとつ挙げるとするなら、コンバージョン導線を複数手段用意し、毎月トラッキングしながら試行錯誤した点ですかね。
導線としては、電話番号、サイトURL、QRコード、FAX返信欄とあらゆる手段を載せました。

特にQRコードは、ウェビナーやホワイトペーパー、事例等のコンテンツを複数用意しました。顧客のニーズにあった手段を選べるようにしたほうがいいよねと仮説設定していたところ、実際に最もコンバージョン数が多かったので、それからはQRコードを複数配置しています。

▲マーケティングチームを率いるマネージャーの高田。

薬局業界全体に、価値あるコンテンツを届けたい

ーコンバージョン以外の点で、手応えは?

植村:セールス部門から聞いて嬉しかったのは、薬局側から「日経DIで見たけど面白かったよ」「薬剤師会で他の薬局の方から話を聞いたよ」といった反応があったことを教えてもらったときですね。確かに、トラッキングを通じて得られる定量情報は大事です。しかし、トラッキングからは見えてこない定性的な反応こそカケハシの認知拡大につながっていく部分ですから、チームとして貢献できていることにはやりがいを感じます。

佐藤:同じですね。先ほどご紹介した「Musubiがあると生まれる30のいいこと」のチラシを手元に置いて、いいところにカラーのペンでマルをつけてくれている薬局さんがいるという話を聞いたときは、すごく嬉しかったです。

高田:私たちにとって、薬剤師の皆さんの存在が非常に大きいんです。広告の目的がMusubiの認知拡大であることは間違いないのですが、それ以上に日本全国で頑張っている薬剤師の背中を押したい気持ちもあったので。「中小薬局の声を取り上げて、届けてくれるコンテンツはなかったです」「載っている薬局の取り組み事例をすごく楽しみにしています」といった反応は大きな励みになりました。薬剤師の皆さんの心に寄り添う姿勢は、絶対に変えないようにしています。

ー今後の戦略は?

高田:前提として、今回受賞したペイドチャネルはブースター的な要素が大きいと思っています。同じように広告を続けていたとしても、いずれはブースターとしての効果が少しずつ弱まっていくことを考えると、ストック型のコンテンツを拡充させていく必要があります。

Webマーケティングの文脈だといわゆるコンテンツマーケティングを強化するということになると思いますが、オンライン上にコンテンツを用意するだけでは、当然ながら業界を変えていくことはできません。今回のチラシのように、オフラインで薬局の薬剤師の皆さんが手元に置きたくなるコンテンツを意識的につくっていかなくてはいけないと思っています。実際、数ヶ月前のチラシからの申し込みをいただくこともあるんですよ。「薬剤師の皆さんの手元に置きたくなるコンテンツ」という部分はこだわりたいポイントです。

佐藤:そうですね。「手に取ってもらったとき、薬局の方たちがどう感じるか?」は常に想像しておかなくてはいけない。アプローチが独りよがりにならないようにしたいですね。

辻井:だから、Webとか紙とか、チャネルに縛られる必要はないんですよね。ひとつの手法にとらわれることなく縦横無尽にアイデアを出して、あらゆるアプローチで「Musubiって、いつもいいことを教えてくれるなぁ」というイメージを業界全体に広げていけたらと思っています。

個人的に目指しているのは、セールス部門においてのカケハシやMusubiの説明コストを下げることです。そのためにはもちろん今回受賞した広告のような大きなプロモーションもいいけれど、営業資料に載せるコンテンツのようなところから細部にわたって見直していきたいですね。

植村:そうですね。薬局業界全体でみると、カケハシやMusubiのことを知っている方はまだまだ一部に過ぎません。さまざまな情報発信を重ねていくことで、薬局関係者の方が何か困りごとがあったときに「とりあえずカケハシに相談してみるか」と思ってもらえる存在になっていきたいです。

佐藤:そう、もちろんMusubiの利用を検討してくれたらありがたいですが、いきなりそこを目指すのではなく、まずは薬局業界の方たちがカケハシやMusubiが発信している情報に日々タッチしている状態をつくっていきたいですね。

高田:そのためには、まだまだコンテンツ量が足りていないのが実情です。これまでカケハシは一貫して「薬剤師さんに余裕を生み出して、薬局・薬剤師の価値最大化をサポートします。」というメッセージを発信しているのですが、まだまだ、新興の電子薬歴メーカーといった認識の方が少なくないと思うので、切り口や表現を変えながら今後も続けていきたいと思っています。

ただ、オンライン・オフラインに限らず既視感のあるようなコンテンツだと面白みがなくなってしまうので、カケハシならではのエッセンス、解釈、想いみたいなところをテクニカルな部分と両立させながら盛り込んでいきたい。まだまだ伸びしろはあります。チーム全員が薬局業界に対してコンテンツを提供していけるように、一人ひとりのレベルアップとノウハウの共有、そして業界への理解促進を図っていきたいですね。

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薬局業界にMusubiの価値を届け、患者さん・薬剤師双方の体験をより一層向上させていくために、マーケティングチームでは仲間になってくださる方をお待ちしています!
まずは話を聞いてみるだけでも良いので、ご興味があればぜひお声がけください。

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